ホーム » インプラント » リンデ教授の講演会を聞いて

リンデ教授の講演会を聞いて

先日参加しましたスウェーデン・イエテボリ大学のリンデ教授の講演会の内容からいくつかお伝えしたいと思います。

テーマは「天然歯」と「インプラント」でした。

天然歯と歯肉の間には「歯周ポケット」と言われる健康な人であれば2〜3mmの溝があります。そこに歯周病菌が住み着いて毒素を出すと歯肉が腫れて周りを支えている骨が溶けていきます。するとポケットは6mmにも7mmにもなってしまい、次第に歯が揺れ始め抜け落ちてしま う。いわゆる歯周病(昔で言う歯槽膿漏)という、感染が原因の病気があります。

この病気はインプラントにも起こりえる事で、同じようにインプラントと歯肉の間のポケットに 細菌が感染することによって支えている骨が減っていきます。インプラントの場合には「インプラント周囲炎」と呼ばれます。

インプラント周囲炎は起こらないという考え方も以前にはありましたが、教授は数々の症例から、インプラント周囲炎の科学的根拠を発表されました。

イ ンプラント周囲炎は歯周病と似ていて、歯でもインプラントでもその経時的変化(骨の減り方)は同じ確率であるとの事です。また、痛みを伴 わないのも特徴です。つまり自覚症状がないのです。自覚症状が無いのに周りを支えている骨が下がっていくのです。

教授の話ではインプラント歯周炎は、骨ではなく軟組織の異常であり、プラーク(細菌の塊)が関与しているとの事。骨の減る確率は喫煙者の方がより高いとの事でした。また一般にインプラントと天然歯、インプラントとインプラントの距離が近いと骨が下がることが知られています。

では、インプラント周囲炎予防にはどうしたら良いか?!
ごく一般的な回答ですがきちんとした定期健診を受けることが一番です。

定期健診により、レントゲン撮影を行い、プラーク(細菌の塊)の付着状況を調べ、インプラントの周りの歯周ポケット検査をすることが必要です。(歯周ポケット検査についてはすべきでないという意見もありますが教授は必要と言っていました。またポルトガルのDr.Maloも必要と言ってい ました。)

そして感染対策のクリーニングを定期的に行えば、インプラントは長期に渡って機能するでしょう。

インプラント治療を受けたまま症状が無いからといって定期健診を怠るとせっかくのインプラントが駄目になってしまう事がありえます。定期健診を心掛けましょう!!