インプラント治療後に気をつける事

投稿日:2022年7月26日

カテゴリ:インプラント スタッフブログ

インプラントの術後は、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。注意すべきことは、経過日数によって異なります。基本的には担当医師の指示に従えば問題ありません。しかし、はじめてインプラント治療を経験された方はどの程度が普通なのか分からず、痛みや腫れにびっくりされることもあるのではないでしょうか。この記事では、術後起こりうる症状や対策について説明していきます。

(高田徹先生文献参照)

【インプラントは術後すぐに使えるわけではない】

インプラントは、残念ながら手術が終わったからといってすぐには機能しません。

治療法には1回法と2回法の2種類があります。いずれもインプラントを埋め込む穴を開ける手術をしてから、術後の経過を見て上部構造をかぶせたり(1回法)、アバットメントを連結したり(2回法)します。

1回法が使えるのは、顎骨の厚みが十分にあると判断された患者さまのみ。ほとんどが2回法の治療となり、1回目の手術後3か月〜6か月後経過してからアバットメントの連結となります。

そのため、完全に治療が終わるまでは患者さまご自身によるケアが非常に大切です。

手術自体がうまくいっても、メンテナンスを怠ることで傷の治りが悪くなったり、感染症を引き起こしてしまったりするからです。

手術直後は、痛みや腫れがあるので酷くならないように意識するかもしれません。しかしだんだん慣れてくると、ケアが疎かになってしまうこともあるでしょう。

術後の経過日数によって、注意すべきことが変わってきますので、快適にインプラントを利用するためにも担当医の指示はしっかり守りましょう。

【インプラント術後に気を付けること】

インプラントの術後直後から1週間の間は気をつけることが多くあります。

この期間は、まだ痛みや腫れもあるでしょう。しかし、個人差がありますので人によってはまったく痛みや腫れがない場合も。とはいえ、気をつけるべきことや控えるべきことは変わりありませんので、しっかりと守ってください。

直後~1週間程度

インプラント治療の手術では、「局部麻酔」と患者さまの希望に応じて「静脈内鎮静法」を使用します。局部麻酔は23時間程度で、静脈内鎮静法は術後34時間程度で効果が切れます。

術中は麻酔のおかげでほとんど痛みがないものの、麻酔が切れてからは痛みを感じる方もいるでしょう。腫れは3日目くらいがピークになりますが、1週間も経てば痛みも腫れも収まることが多いといわれています。

また、女性は術後23日経過してから、施術したあたりの頬から顎の皮膚に暗紫色の内出血班が生じることがあります。内出血しているので、皮膚が紫や黄緑色に変色し驚かれるかもしれません。12週間できれいに消えるので、気になる方はマスクなどを利用して隠しましょう。

また、手術直後は医師から薬が処方されます。抗生剤に関しては医師の指示通り、飲み忘れがないように正しく服用しましょう。

麻酔が切れるまで飲食に注意

麻酔が切れるまでに注意すべきなのは「飲食」です。

麻酔が効いている間は、口元の感覚がないので熱いものや刺激物でやけどをしても気付きにくいものです。また誤って頬や唇、舌を噛んでしまう危険性もあります。

手術直後の数時間はできれば飲み物だけにして、麻酔が切れるまでは食事を控えたほうがよいでしょう。

どうしてもお腹が空いてしまうのであれば、おかゆやスープ、ゼリーやプリンなどの咀嚼をしなくても食べられるものを選んでください。

十分に止血すること

手術直後も、クリニック側で止血をしますが、時間が経つとどうしても血が滲んできてしまいます。その場合は慌てず、清潔なガーゼなどを施術部位で噛んで圧迫止血してください。1015分程度で適宜ガーゼを新しいものに交換しましょう。

唾に混ざって血が出てくるので、最初は量が多いと錯覚して驚くかもしれません。うまく止血ができていれば通常翌日には収まります。術後帰宅中に出血が気になるようであれば、マスクをつけて、下にティッシュなどを挟んでおくと安心でしょう。

また当日は寝ている間に、枕やシーツなどが血まみれになってしまう可能性も。汚れてもよいタオルを敷いて、白い寝間着は避けたほうがよいでしょう。

食事は柔らかいもので

前述したとおり、術後麻酔が切れていないうちは食事を控えましょう。

また麻酔が切れてからも、1週間程度はおかゆやうどん、スープなどの柔らかいものを選んでください。おせんべいや飴などの硬いものや辛いものなどの刺激物、ガムは避けましょう。柔らかいものでも、細かく切ったり、一口を少量にしたりして口に強い力がかからないようにしてください。

咀嚼する際は、施術した部位とは反対側で噛むことをおすすめします。抜糸までは違和感があり、食べにくいと思うので、焦らずゆっくり食事をするようにしてくださいね。

飲酒・喫煙は厳禁

術後1週間は、飲酒・喫煙は厳禁です。

アルコールは、摂取すると血行が良くなるので、出血や痛みの原因になります。

タバコは、粘膜の治癒に悪影響を与えます。歯肉の血行を悪くして傷の治りが悪くなるので、施術の傷が治りにくく、化膿してしまうことも。少なくとも、手術の前後1週間程度は禁煙をするようにしてください。できれば術後8週間は禁煙したほうがよいといわれています。なお、タバコは歯周病の原因にもなるので、この際に禁煙を検討してみてもよいかもしれません。

愛飲家、愛煙家の方はしんどいかもしれませんが、禁酒・禁煙も治療のうちのひとつと考えましょう。

入浴や運動も極力控える

入浴や激しい運動も血行が良くなるので、痛みが出やすくなったり、出血の原因となったりします。

術後3日程度はシャワーにして、熱いお湯も避けましょう。

また術後1週間は、激しい運動を控えてください。ウォーキングなどの軽い運動も術後23日はしないほうがよいでしょう。

可能であれば、お仕事も休みをとって自宅で安静にリラックスすることをおすすめします。

1週間~メンテナンスまで

続いて、術後の痛みや腫れが落ち着いた1週間後以降のケアやメンテナンス方法をご紹介します。だんだんと違和感がなくなってくると、最初は頑張ろうと意気込んでいたケアも次第に雑になってくるかもしれません。早いうちから習慣化して、日頃から口内環境を整えましょう。

歯磨きは毛先の柔らかい歯ブラシで

インプラントの手術直後でいちばん困るのは「歯磨き」かもしれません。誤って歯ブラシを傷口にひっかけてしまい、出血してしまったら……と考えてしまいますよね。

歯磨きは、毛先の柔らかい歯ブラシを選ぶようにしましょう。インプラントの施術部位以外は、いつもどおりのお手入れが必要です。汚れや菌が溢れかえっている口内では、施術部位にも悪影響を及ぼす可能性があるからです。

ただし、施術部位を含む周辺は抜糸までの間ブラッシングするのを控えましょう。歯磨きによって、傷口が開いてしまったり、痛みが起こってしまったりする原因となります。抜糸までの710日程度は、歯科医院から専用のうがい薬が出される場合が多くあります。うがいについても、激しくすると傷口が開いてしまうので、優しく軽く行いましょう。

激しい運動や力を入れることはできるだけ避ける

手術直後と同様、傷口が安定するまでは引き続き激しい運動は控えた方がよいでしょう。

血行が良くなるだけでなく、スポーツなどの激しい運動は怪我をする恐れもあります。また、力を入れたり、傷口に刺激を与えたりすると治癒の進行速度が遅くなってしまいます。

「少しだけなら大丈夫だろう」と思っていても、口内は繊細です。せめて抜糸するまではゆっくり過ごすようにしましょう。

鎮痛剤などは自身の判断でやめない

繰り返しますが、術後の痛みは1週間程度で落ち着きます。どうしても痛みが続く場合は、処方してもらった鎮痛剤を服用しましょう。手元に残りがない場合は、普段服用されている市販薬でも構いません。

また同時に抗生物質も処方されます。抗生剤については、指定された日数を飲み切ることによって効果を維持します。飲み忘れると効果がなくなったり、耐性菌ができたりするので、患者さまの判断でやめないでください。

インプラントの術後に続くとマズい異常

インプラント手術後、ある程度日数が経っても出血や痛み・腫れ、その他身体症状が出る場合はどこかに異常があるかもしれません。下記に当てはまる場合は、無理したり、ご自身で判断したりせず、速やかに担当医にご相談ください。

出血

施術部位からの出血は、通常12日程度で止まります。それでも出血が続いたり、鼻からの出血がみられたりする場合は、施術した組織の周辺で問題が起こっている可能性があります。どれくらいの頻度で、どれくらいの量出血しているのか担当医に伝えましょう。

痛み・腫れ

痛みや腫れも、1週間程度で落ち着く方が多いものです。鎮痛剤を服用しても痛みが効かない場合は、薬が合っていなかったり、施術部位周辺の組織に問題が起こっていたりすることも。痛みや腫れは個人差といえども、我慢は禁物です。おかしいなと思ったら、悪化する前に担当医に相談してくださいね。

その他の身体症状

その他、上顎の手術であれば鼻からの出血のほか、膿が出てしまうことも。下顎の手術は、下唇が震えたり、よだれが出たりする症状が続く場合があります。いずれも施術部位周辺に問題が起きている可能性があるので、すぐにご相談ください。

また、直接傷口の痛みや腫れでなくとも、鎮痛剤や抗生物質が合わないことにより下痢をしたり、湿疹がでたりする方もいらっしゃいます。

この場合も無理をして飲み続けず、すぐに担当医にご連絡ください。

骨造成法を行った場合の特別な注意点

「サイナスリフト」や「GBR」などの骨造成法を行った場合は、他にも注意すべきことがあります。

サイナスリフト

サイナスリフトは、上顎へ人工的に骨を盛り足した手術です。この手術をした方は、施術部位を下にしてうつぶせ寝をしないよう注意してください。施術部分が貧血になり、傷の治りが悪くなってしまいます。

また、鼻の通り道の脇にある「副鼻腔」に対して治療をしているので、マラソンや水泳などの運動や歌唱など、激しい呼吸を伴う行為は2週間程度控えましょう。鼻風邪などを引いてしまうと、上顎洞へ感染が波及してしまう恐れがあります。体調管理をしっかりしましょう。くしゃみも鼻に大きな力がかかってしまいます。難しいかもしれませんが、なるべく控えるように注意してください。

通常のインプラント治療と同様、喫煙は2週間程度控えましょう。また、サイナスリフトを行った患者さまは、通常よりも長めに抗生剤と鎮痛剤が処方されています。こちらも医師の指示通り正しく服用をしてください。

GBR

GBRは、骨が足りない部分に人工骨や患者さまの骨を採取して、インプラントの入る骨を作る手術です。この手術をした方も、施術部位を下にしてうつぶせ寝をしないよう注意してください。施術部分が貧血になり、傷の治りが悪くなってしまいます。

しばらくの間、圧痛が続く場合があるので気になるかもしれません。しかし、指や舌先、歯ブラシなどでつついてしまうと、盛り足した軟かい骨が変形してしまう恐れがあるので気をつけましょう。

インプラントは術後のケアが大事

インプラントの治療は、実績や信頼のある歯科医に依頼することも大切です。しかし、何よりも患者さまご自身の術後ケアが、インプラント治療を成功させるために重要となります。

最初は、痛みや腫れ、違和感が続くでしょう。扱い方に慣れず困ることも多くあるかもしれませんが、その場合は担当医にご相談ください。

症例数をこなしている医師であれば、きちんと術後ケアの指示をしてくれます。また、抜糸をして慣れてきてからも、ご自身でのケアは怠らないようにしましょう。施術部位のメンテナンスだけでなく、禁煙や体調管理なども大切です。

さらにご自身でケアをするだけでは、不十分であることが多いものです。術後も定期的にメンテナンスに通うことも忘れないようにしましょう。

インプラント術後には気を付けることが多い

インプラントの術後は、飲食や歯磨きの方法、薬の飲み方、控えるべき行為など気をつけなければならないことが多くあります。ただし、そこまで難しいことはありません。きちんと担当医師の指示を守れば、基本的に悪化することはないでしょう。いちばんしてはならないのは、患者さまご自身で判断され、無理をされること。少しでも気になることがあれば、すぐにご相談くださいね。

インプラント治療を受けると必然的にメンテナンスが必要となります。一度入れると半永久的に使えると言われるインプラントですが、長く付き合っていくためには歯科医師やインプラントメーカーが推奨する期間でメンテナンスを受けることが大切です。

【インプラントはメンテナンスが必要】

大前提として、インプラント治療を受けた後は、インプラントがダメになるか、患者様が亡くなるまでのどちらかでメンテナンスが必要になります。自然歯の代わりを務めるインプラントですが、あくまでも人工物のため、体内にとって異物であることは変わりはありません。身体に異常が起きていないか、インプラントの状態は問題ないかなど、様々な観点でチェックする必要があります。このチェックのことを「メンテナンス」と呼んでいます。

一般的にインプラントのメンテナンスは年に2回、大まかに分けて半年に1回は必要です。つまり、埋め込み手術が終わった後も、インプラントのメンテナンスのため、歯科医院に最低でも1年に2回は通う必要があるということになります。

もし万が一、インプラントに異常が見つかれば、その異常を改善するための処置や場合によっては再手術が必要になることもあります。素早い判断と処置が求められるため、年に2回必ずメンテナンスを受けるようにしましょう。

【インプラントのメンテナンスが必要な理由】

インプラントに異常があると言っても、自覚症状がない場合がほとんどです。また異常がない場合であっても、メンテナンスをきっちり受けておくことで、患者様にとってメリットがある場合も少なくありません。主には次のような観点でメンテナンスが必要とされています。

インプラント歯周炎の予防のため

インプラントは外科手術を伴うため、手術室の環境や使用する器具に関しては、徹底した衛生管理が求められています。しかし、これらの対処をしたからといって、完全に感染症を防げるわけではありません。切開した箇所に細菌が入り込んで術後に化膿したり、インプラント周辺の衛生環境が良くなかったがために病気にかかったりと、さまざまなリスクをはらんでいます。

特に注意が必要なのがインプラント歯周炎です。切開した場所やインプラント周辺に歯周病菌が付着することで発生する病気で、最悪の場合インプラントだけではなく、残っていた自然歯も脱落する可能性もあります。インプラント歯周炎は、初期には自覚症状が現れにくい病気です。定期的なメンテナンスを受けておくことで、早期発見と早期治療につながりやすくなります。

一般的に歯周病菌を持っている患者様は、先に歯周病の治療が行われます。しかし、事前検査の段階で歯周病と判断されない場合もあるので、事前検査の結果だけで安心をせず、メンテナンスできっちり見てもらうようにしましょう。

自然歯の寿命を延ばすため

メンテナンスと言うと、人工骨に対して使われることが多い言葉ですが、インプラント治療後のメンテナンスには自然歯の観察を行う目的もあります。インプラントは基本的に、1本単位から治療が可能な手術方法です。当然その周辺には自然歯が残っており、これらの環境も守っていく必要があります。

具体的に自然歯の寿命を伸ばすための方法として、虫歯や歯周病のチェックだけではなく、歯石の除去なども該当します。歯は一生付き合っていく大切な体の部位です。1本だけで人工物が入っていたとしても、残っている歯を大切にしなければならないことに変わりはありません。インプラントだけではなく、口全体の環境をバランスよく観察していく必要があるのです。

特に歯周病に関しては、インプラントを埋め込んだ場所以外でも発病するリスクはあります。前述の通り放置しておけば、インプラント・自然歯ともに脱落してしまう恐れもあります。定期メンテナンスでインプラントだけではなく、自然歯の状態もチェックしてもらいましょう。

メーカー保証を受けるため

一般的なインプラントには、保証期間が設定されています。これは万が一埋め込んだインプラントに、患者様の故意による破損以外の不具合が発生した場合に、代替品と交換するための制度です。インプラントの種類とメーカーにもよりますが、保証期間はだいたい510年で設定されています。仮にこの期間内に、インプラントの不具合によって脱落してしまった場合は、再手術の負担をすることなく新品のものに交換してもらうことができるのです。

ただしこの保証を受けるためには、メンテナンスをきちんと受けておく必要があります。あくまでも保証の対象は、患者様の故意による破損以外の不具合。メンテナンスを受けていないにも関わらず異常が発生した場合は、この制度の対象外となってしまうのです。実際にメンテナンスを受けていないために、保証の対象にならなかった患者様も少なからず存在します。保証を受けるためと言うと聞こえは悪いですが、万が一の時のことを考えて、メンテナンスを受けておくことをおすすめします。

インプラントのメンテナンスにかかる期間や費用

年に2回とはいえ、インプラントのメンテナンスのために歯科医院を受診する必要があることに変わりはありません。メンテナンスにかかる時間や費用はどのくらいなのでしょうか。またこのメンテナンスに終わりはあるのでしょうか。自分でできるメンテナンスやケアの方法も含めて、詳しく解説していきます。

期間は半永久的

インプラント治療を受けた以上、メンテナンスは半永久的に受ける必要があります。極端に言ってしまえば、インプラントがダメになるか、それとも患者様が亡くなってしまわれるかまでメンテナンスは続くのです。人の口腔状態は日々変化しています。仮に5年メンテナンスを続けていたからといって、口腔状態が完璧になることはありません。

一般的にインプラントの耐用年数は1015年と言われています。しかしこれはあくまでも平均的な数字で、長いものであれば20年、それ以上使われているインプラントも存在しています。最長記録は、世界で初めてインプラントを埋め込んだ患者様の例で、その期間はなんと40年以上。後にも先にもこの記録は未だ塗り替えられていません。

つまりきちんとしたメンテナンスを受けていれば、半世紀でも使える可能性がインプラントにはあるのです。

費用は1本2,0005,000

インプラント治療は自由診療のため、健康保険による医療費の一部軽減がなく、全額自費負担です。例外もありますが、ほとんどの患者様はデンタルローンなどを駆使しながら、インプラントの治療費をお支払い頂いています。ではメンテナンスの場合どうなのかと言われると、手術同様、自由診療のため全額自費負担となります。

そもそも自由診療と保険診療の適用の違いは、日常生活に支障をき+ような疾病や故障を回復する目的で医療的行為を受けるか否かにあるのです。インプラントの場合、虫歯や歯周病で歯を失ったからという理由では、保険の適用にはなりません。代替物として入れ歯やブリッジといった選択肢ができ、保険適用もされるため、現状インプラントでは一部の例外を除いて保険は適用されません。

メンテナンス1回の費用は2,0005,000円が目安。歯科医院の中にはクレジットカードでの支払いができないところもあるので、事前に確認しておきましょう。

【歯科医院でのメンテナンスの流れ】

歯科医院でのメンテナンスは流れはどうなっているのでしょうか。埋め込み手術までの期間や工程は、歯科医師や採用しているインプラントによって多少異なっていました。メンテナンスの場合は、大まかな流れに違いはありません。大きく3つの工程で行われ、細かくチェックが行われます。インプラントと長く付き合うためには、大切なことばかりです。

口腔状態やかみ合わせの確認

虫歯や歯周病といった口腔状態の確認や、治療後噛み合わせに変化がないかなどを確認します。虫歯や歯周病が見つかれば、そちらの処置を別途開始しますし、噛み合わせに問題があれば別の処置が行われます。航空状態全般に精通していないと、判断や処置が難しいものもあるため、インプラント治療を受ける際はインプラント治療の実績だけではなく、他の診療内容でも実績があるかどうかを確認しておきましょう。

インプラント最大のメリットは、自分の歯と同じように物を噛んだり、話をしたりできることです。そのメリットを存分に感じるためには、虫歯や歯周病はもちろん噛み合わせに関してもしっかりとメンテナンスを行う必要があるでしょう。

レントゲン診察

インプラントは顎の骨にインプラント体と呼ばれるチタン製の土台を埋め込んでいます。その際に異常がないかを確認するのは、目視では不可能です。レントゲンを使って、骨との接合部分に異常がないか、インプラントの土台部分に変化はないかを追いかけていく必要があります。

基本的にインプラントは、土台が顎の骨と結合してから上部構造を取り付ける順番で行われます。しかし、治療後に強い力をかけたり、外からの衝撃が加わったりすると接合部分から外れてしまっていることもあるのです。そのような異常がないかどうかを確認するため、メンテナンスでは必ずレントゲンを使っての撮影が行われます。もちろん異常が見られれば、それに対して適切な対処が取られるでしょう。

ブラッシング指導とクリーニング

インプラント治療後のブラッシングの方法は、一般的に行われる方法とやや異なるため定期メンテナンスの際に、ブラッシング指導が行われる場合もあります。例えばインプラントの周りの状態が良くなかったり、ブラッシング方法が間違っていたり、歯科医師がそのように判断した場合も正しい方法を出して指導を受けることがあるでしょう。普段使っている歯ブラシの使い方から見直せるいいタイミングなので、ぜひ活用しましょう。

また、ブラッシングだけでは取りきれない汚れを取るためのクリーニングも行います。どれだけ頑張っても、セルフクリーニングだけでは十分きれいな状態にしておくことは難しいです。口腔状態を清潔に保つため、クリーニングもしっかりしてもらいましょう。

All-on-4All-on-6でも必要

All-on-4All-on-6と言った全てインプラントになっている患者さまも、メンテナンスは必要です。一見すると上部構造がインプラントの上に固定されているわけではないので、メンテナンスが不必要にも見えます。しかし、これらのインプラントも歯周病にならないわけではありません。顎の骨にはインプラント体が埋まっており、何かの拍子に脱落する可能性も否めません。全て人工歯なので虫歯にこそなりませんが、歯周病のリスクにだけは注意をしておく必要があるでしょう。

メンテナンスの流れや方法は、通常のインプラントと大差ありません。若干使用感が違う可能性がありますので、気になる場合はアフターケアを行っている歯科医院に問い合わせてみてください。当院でも、All-on-4All-on-6のメンテナンスは行なっています。お気軽にご相談下さい。

インプラント治療後のメンテナンスは必須

インプラント治療後は、必ずメンテナンスを受けましょう。異常がないかを定期的に確認してもらうことはもちろんのこと、メンテナンスを受けておくことで万が一のことがあってもすぐに対処してもらえる体制が整います。時間も費用もかかりますが、歯は一生付き合っていくもの。代替物であったとしても、インプラントも同じ役割を果たしているので、長く付き合えるようにきっちりと見てもらうようにしてください。

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