骨粗鬆症でもインプラントはできる?
今回は骨粗鬆症でもインプラントは可能なのか?という疑問にお答えしていきます。
結論を言うと、骨粗鬆症でも多くの場合はインプラント治療が可能です。
骨粗鬆症とは、骨の密度や質が低下し、骨がもろくなる疾患です。年齢や女性ホルモンが主な原因と言われていますが、他にも遺伝や食生活、喫煙、過度なダイエットなども骨粗鬆症の原因となります。普段、私たちの体は新しい骨を作る「骨形成」と古い骨を壊す「骨吸収」を繰り返して骨代謝が行われています。ところが、骨粗鬆症では骨を作るスピードが壊すスピードに追いつかず、骨密度が低下して骨折のリスクが高くなります。
そのような骨の状態がインプラント治療にどんな影響を与えるのでしょうか?
インプラントは、チタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込む治療です。骨とインプラント体がしっかり結合することで、天然歯のように機能する歯を作ることができます。
しかし、骨粗鬆症によって骨密度が低下している場合、インプラントと骨がきちんと結合できない可能性があります。また、骨粗鬆症の治療薬の中にはビスホスホネート製剤など、顎骨壊死のリスクがある薬剤があります。骨粗鬆症の方にとって治療薬は、骨折などを予防するために重要なものですが、顎骨壊死は難治性の場合が多く、注意して対応しなければなりません。
では骨粗鬆症の方は絶対にインプラントができないのかというと、そうではありません。
当院でも骨粗鬆症の方にインプラント治療を行うケースは多くあります。その場合、骨の状態を検査したり、内科や整形外科などの主治医と連携をとって服薬の調整を行ったりして、インプラント治療が可能な状態であることを確認して治療を行います。
服薬中の治療薬や口腔内の状態、全身の状態、骨の状態など人によってリスクや対応が変わりますので、インプラントを希望される方はぜひ一度ご相談ください。
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